今、会いに行く 1×2





「いつまでそんな暗い顔をなさるつもり?」

暗い顔…?
リリーナの言っている事が理解出来ない。

「なんの事だ」
「自覚がないのね。だからあなたに芽生えた感情にも気付かないのかしら」
「だから、一体何の事を言っている」

言っている事が理解出来ない。
何故こんなにもいらいらするのか。
リリーナが小さくため息をついて俺を睨み付けた。

「ヒイロ。今から貴方に休暇を与えます。そう、二週間もあれば十分でしょう」
「何を…」
「その間ここに戻ってきてはなりません。いいですね」
「リリーナ」
「これは命令です。行きなさいヒイロ」
「…了解した」

部屋に残るのも許されず、とりあえず屋敷をでた。
空は青く、太陽の光が降り注ぐ。
どこに行ったらいいのか…?
カトル、トロワ、五飛にはこの前のパーティで会った。
そういえば、あのお調子者が来なかったな。
誰よりも早く来そうなものを…。
デュオを思い出し、また小さく苛立つ。
なるほど。
あいつの所為か。
原因が解ったなら話は早い。
あいつの所に行こう。
そうすれば何かが解決するはず。
ヒイロの足が自然と速くなった。