ベルケンド実験失敗!? 後編(×L)
「ジェイドっ!!」
凄まじい勢いでドアを開ける。
何かマジなガイって怖いのな…。
ちょっと近寄り辛い雰囲気。
とは言うものの、腕を捕まれているから離れるに離れられない。
「これはどう言う事だっ!?」
「うわっ!?」
ガイに引っ張られ、ジェイドの前に立つ。
けど、これ扱いって酷くね?
ジェイドが俺じゃなく、ガイを見る。
「一体、何を言っているのか…。ルークがどうかしたのですか?」
「こいつ、女の体になってるじゃないかっ!」
…。
女の体…?
…誰が…?
「なんの冗談ですか?」
あ、冗談か。
そうか、そうだよな。
「冗談でこんなことは言わないだろっ!あんた、昨日の薬に何入れたんだっ!?」
「何も。解毒のもの以外は入れていませんよ。ですが…」
「ですが?」
「副作用はあるかもしれません」
「笑って言うことじゃないだろうっ!」
…。
これって、もしかしなくても…。
「俺の話か…?」
「ルークっ、お前本当に大丈夫なのかっ?」
「大丈夫も何も、一体何の」
むにゅ。
………。
ジェイドの両手が胸に…?
「あぁ、確かに胸がありますね」
むにゅむにゅ。
………。
「って、いつまで揉んでやがるっ!!」
ジェイドを突き放し、ガイの後ろに隠れた。
…にしても、嘘だろ〜…。
胸を見ると、なんか膨らんでるし…。
腹を見ると、俺の自慢の腹筋は消えてるし…。
肩に触れると、何か小さくなってるし…。
「さて、これは困りましたね」
「あんまり、困ってるようには見えないんだが…?」
「いえいえ、困ってますよ?いろいろと。女性が多いとこれからの旅は大変ですから。それより、ガイ。貴方の方が何やら嬉しそうですが?」
…女性……。
「そ、そんな事はないさっ!ルークが女性になって、これ幸いと結婚しようとか、そんな事は考えて無いぞっ!!」
け、結婚…。
しかも、男と…?
「う、うぅ〜…。ティアに相談してくるーっ!!」
「あっ!ルークっ!!」
「結婚なんて、そんなの絶対嫌だからなーーーっ!!!」
その場を逃げ出すしかなかった。