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吸血恋歌





【6】



口の中に甘い味が広がる。
そっとユーリの首筋から口を離し、掬い逃した血を舐めて拭った。

「…もう、十分か?」
「うん。ありがとう、ユーリ」

口をハンカチで拭き、ニッコリ笑って答えると、ユーリも微笑んだ。
僕はユーリから離れ距離をとると、ユーリは首を捻った。
こう言う所は幼い時と変わらないな。
あんなに小さい子猫だったユーリはもう大人になっていた。
猫の成長は早いと言うが、ここまで速いとは思わなかった。
すっかり、僕達と目線は同じになっていおり、短かった髪も長く艶やかになり、相変わらず細いものの肌は白く、大人の色気を醸し出していた。

「んじゃ、オレ、少し昼寝するわ」
「え?」
「え?って何だよ。…まさか、シたいのか?」
「うん。君とはいつだってシていたいよ」

はっきりと言うとユーリが顔を赤くした。
それに、こんなにユーリが大きくなる位月日が経過してるのに、未だに一度も僕一人でユーリを抱いた事が無い。
独り占めした事が無い。
勿論それは兄さんもフレンも同じだろうけど、…でも。
それはそれ。
だったらその初めては僕が貰いたいっ!!
立ち去ろうとしていたユーリを背後から抱き締める。

「あっ、こらっ、やめろっ」
「どうしても、…駄目かい?」
「そ、んな、事ねぇけど。…ぁっ」

ユーリの為に作った黒服の合わせ目から、手を差し入れすっかり慣れてしまった胸の尖りを撫でる。

「ちょ…、ぁんッ…」
「ホントにユーリはここが弱いね」

くりくりと手の中で摘まみ捏ねる。
がくがくとユーリの膝か震え初めて、僕は片手をユーリの腰に回し、支えながらも、何度もそこを弄る。

「ふれ、……ぁ、や、…め、…ンッ」
「止めない。気持ちいいだろう?」

ぶんぶんと頭を振って、僕の腕に力を込めて逃げようとする。

「ここだけで、イってみて。ユーリ」

言うと、顔を真っ赤にしたユーリが嫌だと、それは嫌だと言う。
けど、そんな事聞いてあげるつもりは無かった。
嫌と言えば言うほど、爪を立て刺激を与える。
ユーリの下腹部は、もう目に見えて分かる位反り立っている。
本当はイきたいくせに。出したいくせに我慢している。
僕はユーリの背に胸をぴったりとくっつけて目の前にある耳に、そっと囁いた。

「ほら…。イきたいだろ?」

僕が囁いたと同時に。

ピンポーン

チャイムがなった。
誰だろう?
まぁ、無視しても大丈夫だろう。
それに今漸く兄さんとフレンが留守のチャンスなんだ。
今位のユーリを一人で抱き潰せる絶好のチャンスはなかなか訪れないだろうし、先を越されてしまう可能性もある。
無視する事に決めた。
目の前のユーリの乳首に集中する。

「ぁ…ァンッ、……ゃっ」

可愛い可愛いユーリに集中する。

ピンポーン。

集中する。

ピンポーンピンポーン。

集中したいのに…。
余りにチャイムが鳴り続ける。
…はぁ、仕方ないか。
取りあえず、ユーリから手を離し崩れる前にユーリを抱き上げて、自室のベットへと連れて行き、そっと寝かす。
えーっと、確か枕横の箱の中に、と。
あったあった。
手錠と紐と…色んな玩具。
取りあえず、ユーリの服を手早く脱がせて裸にして服をベットの下に放り投げる。
それからベットヘッドとユーリの左手首を手錠で繋いで、乳首にはバイブでいいかな?
ぺたっと吸盤付きのバイブをつけて、紐で今にもイきそうなユーリのそれを根元で縛る。
僕がいない間にイかれたら困るしね。
後は、後ろか…。
うぅ〜ん。僕達とユーリ以外の物は入れたくないな…。
そうだ。尻尾でいいか。
そっとユーリの尻尾を掴むと、何をするか理解したユーリが逃げようとする。
ずり上がるユーリの足を引っ張り、裏返すと解しもしないそこへと押し込んだ。

「ああっ!?」
「うぅ〜ん、これじゃ、抜けちゃうかな。もっと、奥に…」
「やっ!いやだっ!ふれ、ふれんっ!」
「…痛くはないだろ?今日の朝まで君のここに僕達が入ってたんだから」

ちゅっと背中にキスをして、入る限界まで尻尾を押し込み、少し満足する。

「それじゃあ、僕は行ってくるけど、ここで大人しくしてるんだよ」
「う、そ、だろ…ひぅっ」

叫ぶと中で尻尾が無条件で動きユーリの言葉が消える。
さて、と。
行こうかな…。
足を部屋の外に向けようとして、思い出した。

「そうそう。忘れる所だった。バイブ、オンにしないとね。左右の強弱は別々になるようにしていくから、好きなだけイっていいんだよ」

わざとゆっくりとユーリの傍まで戻ると、ユーリの乳首についているバイブをオンにして、そのままその黒髪を何度も撫で、ちょっと名残惜しいけどその場を離れた。
未だに鳴り続けているチャイムに、急いで玄関まで行きドアを開けると、そこにはヴァンパイア運輸の配達員の人がいた。
それに受け取りのサインをして、小さなダンボール箱を受け取る。
一礼すると配達員は走っていなくなった。
取りあえず開いたドアを閉めて、その配達された品の送り主を見ると。

「…えっ!?ヴァンパイア組合からっ!?」

ヴァンパイア組合はその名の通り吸血鬼の組合で、大抵何かがあった時じゃないと送られて来ない。
慌てて、中を開けてみてみると、そこには小さな瓶が三つ。
…これって?
もしかして、…?
同封されていた封筒を開けて文章を読む。

『フレン・シ―フォ三名様へ。来月から来年の今日までの間に、人間世界での戸籍を変更をさせていただきます。つきましては、見た目が老けたから年齢を変更される、家族が増えた、家族が減った等登録内容を変更される方は申請をお願いします。家族がまだ一度もいらっしゃらない方につきましては、これからの種族繁栄の為、心ばかりの品として精力剤を贈らせて頂きます。どうぞご活用下さいませ』

…あー…そうか。
もう申請の時期だったのか。
すっかり忘れていた。
しかし…家族、か。
ダンボールを持ってユーリのいる部屋に戻る。

「ん、ンンッ、…はっ…、ぅぅ…ッ」

艶めかしい声が聞こえ、ふとユーリに視線を戻すと、ユーリは僕を涙目でじっと見つめていた。
誘われてるとしか思えないその視線に、僕は持っていたダンボール箱を邪魔にならない机の上に置くと、そのままユーリに歩み寄った。
うつ伏せになっているユーリをひっくり返すと、出す事の出来ないそこは赤く充血して、とろとろと涙を流していた。

「…イってもいいって言ったのに。我慢してたのかい?ユーリ」
「やッ!!」

充血したソコを撫でる様に触り、涙を溢れさせているそこに爪を立てると、ユーリが腰を引かせた。

「ほら、イって?」
「と、…って、……くぅぅッ」
「うん?何をとればいいの?」
「ひ、もッ…ッ!…、ぁ、ひもッ」
「これ?」

ユーリが引いた腰に腕を回して引き寄せると、縛っている紐に触れる。
すると、ユーリは取って欲しい一心で必死に頷く。

「別に取らなくてもいいだろう?だって、ユーリは出さなくてもイケる筈だからね」

上着を脱いで、ベットに乗り上げユーリが手錠で繋がれているのを考えて、僕もベットヘッドに背を預け胡坐をかくとその上に横抱きにして座らせる。

「さ、これでいい。もっと良くしてあげるからね」

尻尾を掴み、荒く出し入れをする。

「やああああっ!!」
「ユーリ、気持ちいい?」

頬に額にキスを落とす。

「イき、たいっ…っ!。ふれ、だ、したいぃっ!」
「さっきから言ってるだろう?イッていいよ、って」

言いながら乳首にあるバイブの動きを切り替え、尻尾を奥まで突き入れると、ユーリは目を見開き背を大きく仰け反らせた。
下を確認すると、とろとろと溢れるだけで射精していない。

「…ふふ。上手にイケたね。ユーリ」

涙に潤んだ瞳が僕を見つめる。

「まだまだイけるだろ?だって出してないんだから。もっと力抜いて」
「やだ、もうやだっ」

ユーリを抱き起こし抱き締め会うと、それだけでユーリの物が僕達のお腹の間でこすれて、溢れさせユーリの体を震わせる。
尻尾をぐっと横に寄せて開いた隙間に自分のを潜り込ませ、一気にユーリの腰を落とす。

「あぁぁぁっ!?」
「くっ…、すごい、締め付けっ」

翌々考えてみれば、潤滑油入って無いんだよね。
痛かったのかもしれない。
ユーリのが少し萎えかけているが、でもその痛みすら、ユーリの体は快感に換えたようだ。
紐だと流石にもう限界かな?
僕はユーリの射精感が少し衰えた瞬間に紐を外し、ポケットからユーリの髪を結ぶ髪ゴムを出すと今度はそれでユーリのソレを抑える。
紐が無くなった一瞬の安堵が、再びせき止められた事により消えた。
寧ろ伸縮性があるだけさっきよりも辛いだろう。

「ユーリ、これとるには…こうやって」
「やんっ!」
「僕のお腹と君のお腹でユーリのを擦り合わせて、ゴムを上に上げていけばとれるよ」
「こす、り…?」
「そう。でも、その為には君も動かないとね」

そう言いながらユーリの腰を持ち上げ、落とす瞬間に突き上げる。

「いやあっ!」
「イきたいんだろう?頑張って、ほら」
「ふぇ、や、やぁぁ…っ」

下からの突き上げと上から落とされる事による自重で更に深く深く中へと入って行き、でも出す事の出来ないユーリは僕から逃げようと必死になる。
…逃がしてなんてあげないけどね。
こすった所でとれるわけないんだ。何度も何度も突き上げ、とろりと溢れ続けるそれを僕は態と擦る。
気が狂いそうになる快感の波にユーリは流され、高みに登っては降りて来られなくなった。
僕は、兄さんとフレンが帰って来るまで、ユーリをイかせる事は無かった。