『フレン』のユーリ○○日記
【3】
【○月△日 月曜日】
兄と決めた事。それは…。
『ユーリを二人で共有する』
―――って事。
とは言っても、ユーリはそれを知らない。
昨日確認した時点でユーリは僕と兄の区別が付いていない。
それはそれで、凄くショックだったけれどそれでも、僕達がユーリと別れるという理由にはならなかった。
それだけ、僕達はユーリの事が好きなんだ。
でも、譲れない事は譲れない。
互いに頑固だって事も知ってる。
だから、その為の第一歩。
今日は、僕達が双子だって事を知って貰う。
その為にユーリと僕は今一緒に帰宅し、家で兄さんは制服姿で待っている。
制服姿なのは、しっかりと僕と区別をつける為。そして、双子だと分かりやすくする為。
まぁ、流石に双子だとは直ぐ気付くだろう。
…なんて、考えが甘かった。
「フレン、お前、ドッペるみたら死ぬんだぞ…」
『…ユーリ』
その第一声はないだろう。
家のドアを開けて出迎えた兄を見た瞬間、僕にぼそりと告げてきた。
勿論、しっかりとその呟きが聞こえた僕と兄さんはがっくりと肩を落とした。
「ユーリ、まず、双子って考えはないのか?」
「…マジで、双子?」
「そうだよ」
「似過ぎだろっ」
「一卵性だからね」
「違いがねぇぞっ!?」
「分かりづらいけどあるよ」
「何処にっ!?」
「ほくろの数とか?」
「旋毛の向きとか?」
「分かるかっ!!」
うん。もっともな言い分だけどね。
取りあえず部屋に入ろうとユーリを家を招き入れ、リビングへと通した。
まだ、色々納得いってないのか、ユーリが僕と兄を交互に見比べる。
父さんが、和風の家を好む傾向にあり、一軒家のこの家は半分が和室、半分が洋室と変わった家になっている。リビングも勿論、フローリングと畳の部屋の続きになっていて、畳部屋の和室は縁側があり庭に繋がる。
フローリングの部屋にはソファがテーブルを囲んでおかれ、TVもここにあるから雑談するにはもってこいだ。
因みに食事は和室の方でとる。そちらにキッチンが隣接しているからだ。
ユーリをソファに座らせ、テーブルを挟んだ向かいのソファに僕と兄さんが座った。
「って、事はちょっと待てよ」
「ん?」
「オレが初めて会ったのは、どっちだ?」
「それは僕だね」
そう言って兄さんが手を上げる。
そう。ユーリがユーリの母親と一緒に隣に引っ越しの挨拶に来た時、母と一緒に出迎えたのは兄さんだった。
兄さん曰く。
『凄く可愛い子が越して来たよ』
だった。まさしくその通りだったけれど。
「じゃ、じゃあ、一昨日告白してきたのは?」
「それは、僕」
そう言って、手を上げる。
「な、なら、携帯、dokemoの方が…?」
「それは僕だね」
そう言って兄さんが再び手を上げた。
けろっと言う僕達の返事を聞いてユーリは頭を抱えてしまった。
「…因みに、学校意外で遊び歩いたのは?」
「それも、僕」
兄さんが手を上げっぱなし。
何か、ずるい…。
しかし、ユーリにして見ればそれ所じゃないらしい。
完全に混乱している。
どうせならこの混乱に追い打ちをかけようか。
迷うなら全部一気にしてしまった方が楽だろうし。
誰が聞いても突っ込みが入りそうな事を平然と考え、僕は口を開いた。
「で?ユーリ、聞いても良い?」
「あ?」
「僕と」
「僕」
『どっちが好き?』
――― ピシリッ。
ユーリの思考が、…と言うか全てが凍り付いたのが分かった。
当然これは予想通りだけど。
でも、ユーリが赤くなったり、青くなったり、ワタワタしたりして、こう言ったら何だけど、可愛い…。
基本的にユーリはこんな風に慌てたりしないから、僕達は凄く珍しい物を見ている。
「…どっち、って…。うぅ〜…。だって、オレは学校で会うフレンも恰好良いって思うし、外で会うフレンも好きだ。行き成りそれが二人だったって言われてもな…。そもそもお前等、名前は?どっちかはフレン何だろ?」
「どっちもフレンだよ」
「父さんと母さんが面白がってね。ここまでそっくりなら、名前もそっくりにしようって言ってね」
「…そっくりって言うか、同じ、だけどな」
家に入って来た時の僕等同様にユーリはがっくりと肩を落とした。
そんなユーリを見て、ふと横の視線に気付き、兄さんと目を合わせる。
こくりと頷くと、兄さんは立ちあがりポンと向かいのユーリの肩を叩いた。
「…ユーリ、そんなに考え込まないで」
「フレン…」
「僕達はユーリの答えをゆっくり待とうって、話し合ったんだ」
「うん。だから、心が決まった時教えてくれ」
「…分かった」
「じゃあ、ご飯にしようか。確か、今日は母さんがハンバーグを作り置きしてくれたはず」
「お、じゃあ、オレが仕上げしてやるよ」
三人仲良くキッチンに入り、料理を始める。
ユーリは、割りきったらホントに速いなっと僕等は感心した。
ハンバーグはユーリのおかげで最高に美味しかった。
でも、僕も、兄さんもそんなユーリを見ながら他に食べたいものがあるのにと、ユーリをじっと見つめていた。
そして、その日の夜…。
シャワーを浴びて、部屋に戻った僕達はそっと部屋を出てユーリのいる客間へと向かった。
客間は和室で、ユーリは布団で寝ている。
静かにその扉少しをあけ、中を覗くとユーリは深い眠りについているようだった。
「良かった。睡眠薬、効いてる」
「みたいだね。遅効性の薬にして正解だった」
「うん。とにかく、静かに入ってみようよ」
「だね」
扉をそーっと音を立てない様に開け、中に入り、兄さんがやっぱり音が立たない様に扉を閉める。
そして、静かにユーリに歩み寄り、顔を覗きこむ。
気配に敏感な筈のユーリが、こんなに近付いているのに起きない。
薬はちゃんと効いているようだ。
「さて、と」
兄さんがユーリの布団を剥ぐ。
きゅっと小さく丸まって寝ているユーリの体をゆっくりと伸ばさせる。
そして、兄さんがトレパンを下着ごと脱がすのを横目に、僕は半袖Tシャツを捲りあげ、ピンク色のそこを指でピンと弾いた。
んっ、と小さい声が聞こえるけれど、起きてはいない。ユーリは眠ったままだ。
「最初は痛み無い方がいいよね」
「そうだね。じゃあ、一回イかせた方がいいかな」
兄さんがユーリのモノを掴み、二、三度擦ってみる。
すると、あっさりと硬さを持つそこに、ユーリが自分でもそんなにしていない事を知って、二人互いに心の中で舞喜ぶ。
だって、自分でもしてない事を他人にやらせるわけがないから。
何度も何度も擦り、終いには兄さんはユーリのそこをぱくっと口に含んだ。
「……んっ…、……ふっ……」
ユーリの顔が火照り、小さく息遣いが洩れる。
その反応が見たくて、僕もユーリの小さなソコ、乳首へと唇を落とす。
舌で転がすように、ゆっくりとじっくりと舐める。
それに対抗してなのか、兄さんが舐めるスピードを増す。そして、二人でユーリを追い上げて、ユーリは呆気なく達した。
口の中でそれを受け止めた兄さんが、掌にそれを吐き出す。
「…ちょっと、もったいない、かな?」
「うん。でも、今は我慢」
「だね」
肩で息をしているユーリを落ち着かせるように、二人で左右から汗で濡れた髪をかきあげ、額にキスを落とす。
そのまま、ゆっくりと下にさがり、ユーリの足を互いに掴み開かせ、奥まったそこへと触れた。
撫でる様に擦ってみる。
「…きつい」
「慣らそうとして正解だった?」
「うん」
兄さんの手と違って僕の手は濡れてないから、口の中に含みたっぷり唾液を付けると、中指を一本、くっと押し込んだ。
やはりキツイ。
でも、だからこそ、慣らさないと…。
薬を使ったとは言え、寝ているユーリが起きない様に慎重にかつ、正確にそこを慣らす。
ぐぐっと中指を付け根まで入れ込むと、ぐるりと指を動かし、そこを広げる。そして、少し出来た余裕に兄さんが同じく中指を入れてきた。
まだ、爪の辺りまでしか入っていない。けど。
「…はっ、……ぁ……、ぃたっ…」
ユーリの顔が今まで味わった事のない感覚に、寝ている筈なのに小さく痛みを訴え体を震わせる。
「今日は、二本までにしておこう」
僕の言葉に兄さんが頷いた。
でも、この二本は楽に出し入れ出来る位に慣らそうと僕と兄さんはユーリのソコに入っている指に意識を集中した。



