感情螺旋 後編





唇に触れた感触がキスだと気付いたのは、ユーリの香りだった。
目の前に、愛してやまない顔がある。
今日、一日中イライラしていたから、何でだろうと問い掛ける為にここに、ユーリの自室に下町に来た。
なのに、今この状況は何だろう?
驚いて反抗しないのを良い事に、ユーリは僕の服の襟元を寛げそこへ吸いついた。
チリっと軽く痛みにもならない痛みが首筋に走る。
……あ?何、そのしてやったり的な顔は?
そもそも、僕はユーリの事が好きなんだよ?
男だからとかそんなの関係ない。『ユーリ』が好きなんだ。
なのに…。そんな、煽る様な事されたら…。
じっとユーリを見ると、ユーリの頬がひくりと引き攣った。

「ユーリ、それ意味分かってやってるの?」
「意味って何の…?」

…やっぱり、分からずにやってたんだ。

「そうか…。成程?」

分かったよ。
ユーリが何も理解してない事は。
首を傾げてくるユーリは可愛い。
可愛いよ?
…けどね。これは反則だと思うんだ。
寧ろ、……覚悟、して貰わないとね。
戸惑うユーリの腰に腕を回し、軽く抱き上げるとそのままスタスタと歩きベットへと放り投げた。
ユーリが更に戸惑いを濃くした隙に邪魔な鎧を脱ぎ捨て、ユーリが逃げ出す前にベットへと縫い付ける。
焦ってる?脅えてる?
分からないけど、無意識に出るユーリのこの表情が堪らない。

「ユーリ…。可愛いね」
「はぁ?…お前、何言って…ンんッ!?」

照れ隠しをして、暴れだす前にその口を塞ぐ。
息継ぐ暇は与えない。ユーリみたいに可愛らしいキスなんてしない。
唇を舐めて驚いてうっすらと開けた口の隙間に舌を押し込み、ビクリと震え逃げるユーリの舌を絡め取り吸い上げる。
呼吸なんてさせない。空気すら欲しがらせない。
自分の独占欲の強さに呆れてくる。
ユーリ…唇も、舌も…全部、甘い…。

「んっ……ンッ、ふ…っ…フレ、んっ…」
「…ぁっ」

…しまった。やり過ぎた…。
ユーリの瞳が、大好きな紫闇の瞳が潤んで、顔も火照って…可愛い。

「可愛い…」
「…ぁわ、いぃ、…って、なん、だよ…」

潤んだ瞳で睨みつける目が綺麗で…。

「その言葉通りだよ。ユーリ、君は凄く可愛い」

ユーリのその潤んだ瞳に吸い寄せられるように、もう一度キスをしようとするとパッと顔が逸らされた。
…嫌な訳じゃないんだ?
ユーリのこの顔は…恥ずかしい時に見せる顔。何故か分からないけど、拗ねてる時の顔。
もしかして、ユーリも…?
ユーリの気持ちが見えた気がして、嬉しくなって頬が緩む。

「本当は諦めようと思ったんだ。けど、君が…。君の気持ちがこっちを向いてるなら、遠慮はしない」

ユーリが僕を少しでも好いてくれる可能性があるのなら、攻めあるのみ。
何時も前を閉めない、僕を誘惑している服を開き首筋に吸い付く。

「―――ッ!?」

どうして驚くの?
君がした事と同じ事をしたのに。
…翌々考えれば、僕の首にも君が残した痕が付くんだよね。
これは……嬉しいかもしれない。
本当ならこれで止めても良かったんだけど…どうしてかな?
止められない…。

「ちょ、待てっ!フレンっ!」
「駄目、待たない」

服の中に手を差し入れ、少し撫でてみる。
相変わらず肌理の細かい肌だな。凄く触り心地が良い…。
ずっと触ってたい…。
だけど、やっぱりと言うかなんと言うか、ユーリの手が僕の手に重なった。

「お前っ、何、考えてっ」
「…同じ言葉そのまま返すよ。君は今日何を考えてたの?」
「えっ?」

そう返されるとは思わなかったんだろう。
きょとんとしている。その隙を狙ってユーリの胸の突起に触れる。
そこを触られると思わなかったのか、手が止めようして僕の手を押さえる。
だけど、手が駄目なら口があるよね?
一旦手を離し、ユーリを安心させるように片手で頬を撫で、もう一方の手でユーリの帯を解き引き抜き上着を脱がし、顕わになった乳首に舌を這わせた。
予想外なのかひゅっと息をのむ。
舌で転がすように舐めて、反対の手でもう片方を摘まんでつぶす。

「フ、レン…。やめっ、…ッ」

止めない。
吸い上げて、齧る。
やんわりとした痛みがユーリの体を震わせる。

「…どうして、今日イライラしてたんだい?君は隠してる、冷静にしてるつもりだったんだろうけど。バレバレだったよ。ね?ユーリ。何があったの?」

聞くと、ユーリはふいっと顔を逸らした。
目じりも、耳もほんのり紅く染まって可愛さ倍増だけれど、ここは聞かないと。
もう一度何があったの?と聞くが口を噤んでしまった。
…仕方ないな。
何も答えようとしないなら口を開かせるまでだ。
ユーリの乳首から舌を這わせ、下に降りて行き、臍の上をなぞり、手でボトムの上からユーリのそれを撫でる。

「なっ!?…どこ触ってっ!?」
「…ユーリ」

名前を呼ぶ。
いい加減白状した方がいいと。促すように。
けれど、どうやらそれがユーリのプライドを刺激したらしい。
プイッと今度は拗ねも混ざったようで、完全に耐久レースになった様だった。
それならそれでいいけどね。
ボトムの中へと手を潜らせて、下着越しに握り込むと流石に焦ったユーリがぼそりと声を漏らした。

「………が」
「え?」
「…お前、オレの事好きって言ったくせに…」

ピタリと動きを止めてしまった。
え?どうして、知って…?
あ、あぁ。そうか。あの野宿の時。ユーリは起きてたのか。
それだけでも恥ずかしいのか口にした事を後悔するように、顔を真っ赤にする。
何だろう、この破壊的な可愛さは…。
こんな事だけで顔を真っ赤にするユーリが好きにならない訳がない。
だから口にする。

「…うん。好きだよ。君の事が誰よりも」

耳元で囁くように言うと、むっと眉を寄せて睨みつけて来る。

「意外と嘘つきだな。お前…」
「嘘?嘘なんて言ってないよ?…証明してあげようか?」

胡散臭げに僕を見るユーリのボトムを下着ごと引き抜き、ユーリのソコを軽く扱き反応を見せた時、口に含んだ。

「ッ!?」

先を刺激する様に舌先で突き、竿の部分を舐める。
僕だってこんな事した事ないけれど、ユーリも多分経験無いだろう。
反応が明らかに違う。
同じ男のものなのに、ユーリのモノだと思うだけで甘く感じるのは何でだろう…?

「やっ…ぅッ……うぅっ…」

抵抗する様に、ユーリの手が僕の頭を掴むけれど、対して力も入っておらず何の抵抗にもなっていない。
ユーリのそれが大きくなり、先走りが零れ始め、イキそうな位張りつめ硬さが増し、ユーリの足がシーツを蹴り飛ばし無意識に逃げをうつ。
けど、イかせてなんてあげない。寸前で口から離し、根元をイかないようにちょっとキツメに握る。

「ほら、ユーリ。好きでもない人にこんな事出来ないだろ?」

態と耳元に顔を寄せて息を吹き込む。
もうすっかり出来上がってしまったユーリの体は、ただの息なのに感じてしまう様で。
嫌々と顔を振るユーリが可愛くて、頬にキスを落とす。

「言葉にしちゃえば、楽になるのに…。ほら、ユーリ?まだ、僕に教えてない事、あるだろ?…教えて?ユーリ」

やっぱり嫌々と首を振る。
…なら、いっそ…。
キョロキョロと周りに何か良い物がないかなと探すと、ベット脇にあるテーブルにユーリのオヤツ用の蜂蜜が目に入った。
これで、いいか。
一先ずユーリから手を離し、安堵して油断している間に蜂蜜の瓶を手に取ると、指にたっぷりと付けユーリの足を肩に担ぎあげ蜂蜜のついた指を奥まった蕾へと押し込んだ。

「うあっ!?」

突然指が一本体の中に、しかも想像もしない場所へと入り込みユーリがずるずると逃げるように体を後ろへと引くが、僕にとってはそれも予想済みで先に足を捕えていた為逃がす事は無かった。
慣らす為にグルリと指を回す。

「…あッ……やっ……」
「ユーリ、ほら、言っちゃいなよ」
「ゆッ…ゆ、びぃ…ぬい、……」
「うん。ユーリがちゃんと教えてくれたら、抜いてあげる。でも、そうやって黙ってるなら、指増やすよ?」

何度も出し入れして掻き回して、解れて来たのを見計らって指をもう一本増やす。
意外に蜂蜜が潤滑油としてキチンと働きをしてくれているらしい。
スムーズに指二本を受け入れてくれる。

「……ユーリ?」
「…いぅっ、からぁ……ゆびっ」
「うん。言って。ちょっとだけ、動き止めてあげるから」

指の動きを止める前に、こっそり指を三本に増やし奥深くへ押し込みもう少し解してから、ユーリが感じ過ぎて嫌がるポイントを探し当てる。

「ゃッ………うぅぅっ……」

ビクンッと体が反応したココ。奥の触り心地が違う所。
ココがユーリの感じる場所。
そして、漸く指を止めた。
散々僕に煽られた所為か、すっかり肩で息をしているユーリの顔を覗き込むと覚悟を決めた様に、顔を腕で隠して口にした。

「…オレ、だって、分かんねぇよ。…ただ」
「ただ…?」
「お前、オレを好きだって言ったのに、貴族の女共と楽しそうに、してて……。何かそれ、見てたら…イライラして…」
「ユーリ…、それって…」
「…今、だって、お前から…香、水…の匂いが、して…。……何で、こんなイライラ…」

それは、もしかして…。
僕の予想が正しければ…ユーリは?
―――堪らないっ。
ユーリが可愛過ぎるっ。
もう、―――我慢、出来なかった。―――出来る訳がないっ。

「ッ!?…あ、あああぁぁぁっ!?」
「……くっ……ッ」

ユーリの中に押し込んでいた指を引き抜き、我慢の限界にキていた自分のソレをすっかり解れきったそこへと押し入った。
充分解していたとはいえ、普段出す所にそんな直ぐに全部入る訳も無く、一番太い所を何とか押し込み、一旦息をつく。
しかし、僕の下でほぼ半狂乱でユーリが逃げようとする。でも、逃がす気はない。
両足を改めて肩に担ぎ直し腰を押し付け、一気に突き上げると、きっと凄い圧迫感をユーリに与えているんだろう。背を仰け反らせ目を見開き、口をパクパクと必死に空気を吸いこもうとした。

「……はぁっ……はっ……、大丈夫?、ユーリ」

汗をかいて顔に張り付いた綺麗な黒髪をはらうと、つぅとユーリの目尻から頬へと涙の雫が伝った。
こんな状況なのに、火照った頬に流れるその涙に一瞬見惚れてしまう。
でも、ユーリにしてみればそれ所じゃない。

「…ぅ、そっきぃ…、ぬく、…て、ぃった……くっ」
「嘘じゃない。指は抜いたよ?」

嘘じゃない。僕はユーリに嘘を言った事はない。
それを伝える様に、ユーリの顔の上に置かれている腕をとり、指と指を絡めベットへと押しつけた。

「ほら、ここに指がある」
「…ん、なの、へりくつ…」
「ユーリ、可愛いよ。……凄く、可愛いっ!」
「うあっ!?、ヤッ!?」

グッと奥へと穿つ。
一度動いたら、もう止まらない。ユーリの感じる所を集中的に突き続ける。
もう、ユーリのソコを止める必要も無い。
――― 一緒に感じたい。
ガツガツとユーリを求めながら、ユーリのソコも同時に弄る。
体に収まりきらない快感に、ユーリが身を捩らせるがそれすらも僕を煽るもとになり、寧ろ…。

「や、ぁ、…ッあァッ、あ、ぁっ」
「……ッ…ユーリッ、…ユーリ」
「いっ、いたっ、ぃ…、ふれ、…やぁ、ん、あアぁッ!?」

…衝動のまま、ユーリを求め続け、気付けば互いに手をキツク握りあい、……二人同時に達していた。
二人分の荒い息が部屋にただただ響く。
そんな空気を破ったのは、ユーリがぼそりと呟いた言葉だった。

「…な、んで…?」
「?…何が?」
「こんな…」
「SEXしたかって事?」

聞くとユーリが頷く。

「だって、君が可愛いから悪いんだよ」
「意味、分かんねぇ…」
「ユーリが、焼き餅とか可愛い事するから」
「は?焼き、餅…?誰が…?」
「君が」
「誰に…?」
「僕が今日話していた女性達に」

きょとんとして、こっちを見ている。
そんなユーリがやっぱり可愛くて、頬にキスを落とす。
するとハッとしたように我に返ったかと思うと、キリキリと目を吊り上げた。

「そ、そんな訳ねぇっ!!」
「何で言い切れるんだ?」
「お、オレがお前を好きとか、な、ないっ!!」

思いっきりどもってる…。
どうやら、意識してなかった予想外の答えが帰ってきたらしく、ユーリがらしくもなく動揺している。

「と、とにかく、ぬ、抜けっ!」
「う〜ん…。それは断ろうかな」
「はっ!?ちょ、何で、硬くっ」
「ユーリ、もう一回、しよ?」
「なっ!?やめ、あぁっ!?」

肩にかかっていたユーリの足を自分の両脇に降ろし、グッと押し付けるとそのまま腹に力をいれユーリの腰に手を回すとグイッと引き起こした。
僕の太ももを跨ぐ様になり自重の所為でユーリは更に深く僕を飲み込む。
今度はさっきより、断然抱き締めれる距離にユーリの体があり腰を掴むと下に引き、逆に腰を突き上げる。

「ぁうっ!?」
「……くっ、……ユーリ、あ、んまり締めないで」
「んなこと、…い、われ、…ても…。ふれ、ん…」

苦しいのか、気持ちいいのか、僕が中へ押し込む度にきっと無意識にキュッとそこが締まる。
気持ちいいけれど、入れられたのが初めてなそこはちょっときつい。
それでも、律動を繰り返すとグジュリとさっき中に出したものが、ユーリのそこから零れ太腿へと伝う。
お陰でまた少し動きやすくなる。
ぐっぐっと何度も何度もユーリが悦くなる所を突き続け、更に追い打ちをかけるように胸の突起を口に含む。

「やん、あぁ、ッ、う、ぅんっ」
「可愛い、声…。ユーリ。もっと、…もっと、聞かせて」
「や、やだ、ぁ、あッ」

腹の間で擦れているユーリのモノがぽたぽたと涙を零す。
快感に耐え切れず体を震わせ、でもただイかせる気はない。
ピタリと動きを止めて、ユーリの後ろ頭に手を回し引きよせ口付ける。
舌を押し込みユーリの口内の全てを堪能する。
歯列の裏をなぞり、ユーリの舌と絡めて自分の口の中へと吸い込み、甘噛みするとユーリの体が反応して舌が逃げて行く。

「ねぇ?ユーリ。…認めてよ」
「…?」
「君は僕の事が好きなんだろ?」

首を振る。
君こそ、嘘つきだね。

「じゃあ、ユーリは好きでも無い、しかも男にこんなことさせるんだ?」
「…ンなワケ、ないっ」
「うん」
「で、も、おまぇ、の事が好きな、訳じゃ、ぁ、ない、…」
「…嘘つき」

ユーリの腰に腕を回しきつく抱きしめ、ユーリの胸に心臓の上に耳をぴったりとくっつける。

「僕が他の女性と話してると嫌なんだよね?…他の誰かと僕がこうしてるの想像してみてよ。モヤモヤするだろ?イライラするだろう?」v
素直に想像したんだろう。
ユーリはこっくりと頷いた。
やっぱり可愛い。…けど今は我慢。

「僕が他の人のモノになるのが嫌?」

こくりと頷く。
嬉しくて、すっかり真っ赤になってしまった目尻にキスを落とす。

「なら、言って。ユーリ。認めて」
「な、にを…?」
「僕の事が好きだって。そうしたら、僕は君のモノになる」
「…お前、が、オレのもの、に…?」
「そう。僕の全てが君のモノに」

少し驚いた様な顔をして、でも、戸惑う様な瞳をみせぎゅっと僕を抱き締める。

「…好きだ」

耳に小さく小さく聞こえるユーリの声。
でも、堪らなく嬉しかった。

「うわっ!?」

そのままユーリをベットへと押し倒し、一回大きく引き抜き強く中へと押し入った。
ユーリの手が僕を押しのけるように肩を押すけれど、力の入っていないこんな反抗なんて反抗にならない。
…ユーリの感情も手に入った今、もう遠慮はしない。
ぐちゅぐちゅと中で放った精が擦れて音を出すが、止めない。
―――止まらない。

「やっ、やっ、あ、あぁっ、う、ん、んンっ」
「…ユーリ、一緒に、イこう…っ」
「ん、ンッ、んあっ!」

今度も二人同時に絶頂に達した。
…急激にしかも、強制的に迎えた絶頂にユーリはほぼ放心状態だった。

「…気持ち良かった?ユーリ?」

僕の直接的な質問にユーリはそっぽ向いてしまった。
顔所か耳まで真っ赤で、答えてるようなモノだけれど、でも、そんな態度とられたら…。

「そっか。気持ち良く無かったんだね。じゃあ、気持ち良くならないとね」
「えっ!?」

もうぐずぐずに解け切ったそこに入ったままのそれを深く押し付ける。
終わったモノだと思って油断していたユーリは、今度こそ本気で抵抗する。
けど、力の抜け切った体での反抗なんてたかが知れていて、けれど今回は流石に本気で抵抗していた。

「む、無理、フレン、もう、無理」
「だって、僕は凄く気持ちよかったのに、ユーリは良くなかったみたいだから。もう一回。今度はちゃんと気持ちよくしてあげるね」
「や、いやだっ」

顔が恐怖で軽く引きつるユーリの頬に、額に、唇にキスを落として、奥へ奥へと突き進む。
勿論、ユーリの気持ち良くなる所を集中的に。

「やだ、って、ぅっ、いってる、ぁッ、のに、んっ」
「その割には、気持ち、よさそうだよ、っ」

首筋をぺろりと舐める。

「ひゃぅっ!?」

ユーリが理性を手放してくれるように、あちこちを弄り絶頂へと導く。
けれど、ユーリは嫌々と頭をふる。

「も、やらっ、やらぁっ、ゆ、ゆるし、ぁッ」
「…そう、だな。もう、一度、僕の事、好きって言ったら、今日はこれで終わって、あげる」

言ってユーリをきつく抱きしめると、ユーリの手がゆっくりと背中に回り、僕を抱きしめ返す。

「あ、ぁ、す、ンッ、きぃっ」
「…分からないよ、ユーリ。もっと、もっと、はっきり、言って」
「や、やっ、そこ、ヤっ」

言えない様に態とユーリの良い所ばかりを突く。
少し、意地悪すぎるかな?
そう、思うけど、これはユーリが悪い。
―――可愛い過ぎるユーリが悪い。

「ふ、ふれッ、ン……。すきぃッ」
「ユーリっ…」

もう、三度目の絶頂を迎え、互いに体力が限界になり僕はユーリの体の上に体を預け、ユーリはと言うとすっかり意識を飛ばしてしまい、背に回っていた手がぱたりとベットへと落ちた。
嬉しさのあまりユーリが意識を失うまでしてしまったけれど…。
でも………可愛かった。堪らなく、可愛かった。
初めて僕にキスした時のしてやったりの表情も、僕がユーリの事を好きだっていった時の拗ねた表情も、焼き餅を焼いてたって僕を好きだって事に気付いた表情も、絶頂を迎えた時の表情も全部、愛おしかった。
ユーリの中から自分のを引き抜き、精やら汗やらでぐしょぐしょになったベットからユーリを抱き上げシャワールームへ向かう。
こんな風に運んでも起きないなんて、よっぽど体力を消費したんだろう。
浴槽に湯を入れ、共に浴槽の中へ入る。僕の胸にユーリが背を凭れかかれるように入る。
…ちょっとヤバい、かな?
でも、今は我慢しよう。
ユーリが意識を戻したらもう一度…そう、思っていたらユーリがゆっくりと目を開けた。
じゃあ、いいよね?
どうして、ここにいるのが理解できない様子でキョロキョロと周りを見回してから、僕を見る。
そんなユーリの耳に顔をよせて、囁く。

「ユーリ…。愛してるよ。…これから、僕の一生をかけて教えてあげるから…。―――覚悟、してね」

何か言いだそうとした言葉ごとユーリの唇を塞ぐ。

ユーリと心が通い合った夜を僕はまだまだ終わらせる気は…なかった。





















アトガキ?

ひごモル様のリクエストでした(^◇^)
【ユーリが嫉妬してるけど静かに怒ってて、二人になった途端に襲って逆に許してって言われるまでされちゃう】
とちゃんと出来たかどうか…ヽ(д`ヽ)。。オロオロッ。。(ノ´д)ノ
無駄にベットシーンが長くな…がはっ。
でも楽しかったっす〜(*^_^*)
ウチのユーリさん、かなり寛容の様ですwww
それともフレンが押せ押せ過ぎるのか…?www
ともかく、楽しんでいただけたら嬉しいですキャー♪ヾ(o≧∀≦o)ノ゙
リクエスト有難うございました〜♪
(他のリクエストはもうちょいお待ちください…orz)