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吸血恋歌
【5】
「ん、……ふぁ、ん……、んんっ」
「そう…、上手だよ。ユーリ…」
ユーリの小さな口に一杯に僕のが咥えられている。
狭い小さな口の中で、ちょっとざらざらした舌が必死に舐めて、少しくすぐったいけど、それでもやたら気持ちいい。
おかげでついつい…。
「うむっ!?…れん、おっきぃ…。くち、に、はいらねぇ、よぉ…」
「舐めてくれるだけでも、気持ちいいよ」
それまで伏せられていた耳がピンっと立ち、ピクピクッと動く。
「…ふれ、ん…。きもち、い…ぃの…?」
「うん。凄く気持ちいいよ。…だから、続けて?」
言うと嬉しそうに笑い、再開してくれた。
必死に奉仕してくれるユーリを見て、愛おしさが爆発しそうな心。
…そして、そんな心に嫌な予感がした。
その嫌な予感は、ハッキリ言って良く当たる。
辺りの草木がガサガサと揺れて、現れたのは当然弟たちで。
しかも直ぐ下の弟は、獣型。しかも虎の形をしていた。
匂いを辿ってきた…とか?
だとしたら、…最初からユーリと抱き合っている事ばれてたか。
「…兄さん、ずるい」
言いながら、ユーリの背中を指先でなぞり、ぺろりと舐める。
そして、直ぐ下の弟は…。
ユーリの背に乗っかり、そのまま。
「…え?まさか…?」
「―――ッ!!?」
直ぐ下の弟の反り返ったものがユーリの中へと無理矢理入り込んだ。
咄嗟に力が籠り、
―――がぷっ。
「…っ!?」
余りに痛かったのか、反動で口の中にある僕のにしっかりと牙がささり…。
一瞬こっちも痛みのあまり声が出なかった。
けどそれ以上にユーリはきっと痛いんだろう。
口から僕のを出して、逃げようと僕に抱きついてくる。
慣らしも無くいれられたんだ。
痛くて当然だろう。
「…ふぇ、ったい、いたいぃ…」
幾ら僕達がずっとユーリを慣らして来てるとは言え、痛いだろうな。
…しかも、末っ子がユーリの首筋だけを舐めてる。
これはもしかして…。
がぷっ。
「…やっぱり…」
血を吸っている。
しかも、普段僕達の目は青いのだけれど、とある行動を起こした時だけ赤くなる。
それは、本気で血を吸っている時。
味見とか、吸血衝動を抑えるとかそういう意味で無く。
本気で吸っている。
その時、吸血された相手は同時に牙から媚薬が送り込まれる。
…要するに。
「…んぁっ!?」
感じやすくなる。
痛みすらも快感に変えてしまう。
でも…。
「…これは…。ユーリ、しんどいかもな」
ぼそっと呟くと弟達がこっちを見た。
僕の呟きが聞こえたんだろう。
視線だけでどう言う事だと問いただしている。
「ただでさえ、発情期で感じやすくなってる。そんな中、僕達の吸血媚薬効果」
はぁと溜息を込めて言うと、弟二人の動きが止まった。
しかも、今の僕の言葉を【それ本当?】と目をまるくして聞いてくる。
「本当だよ。…でもまぁ、こうなったら仕方ない」
そう言いつつ、ユーリをきつく抱きしめて、たった今末っ子が血を吸った箇所をゆっくりと舐める。
少しだけ流れていた血が美味しい。
ひくっと震えるユーリの腰をしっかりと引き寄せて直ぐ下の弟が動き出す。
「ぁ、あ、んンッ、…ぅあッ」
…凄いな。
さっきまで痛いと泣いていたのに、しっかりと感じてる。
末っ子が首筋を撫でて、耳の裏にキスをすると、びくんと更に体を震わせて、身を捩る。
無意識に伸びた手が僕のそれに触れて頬を擦りつけて、その手でぎゅっと握られ、一瞬イキそうになった。
けど、どうせなら…。
僕はユーリの耳元に口を寄せて。
「ユーリ…、もう一度舐めて…?」
言うと、ユーリは体を揺さ振られながらも、僕のを口に含み必死に舐める。
ユーリの猫特有のちょっとざらついた舌が、たどたどしくも僕のを刺激して行く。
「んッ、ふ、ぁッ、…ゃあッ、んくッ」
涙目になりながら僕のを咥えるその姿は視界的にも、感覚的にも結構クる。
直ぐ下の弟が止まらなくなったのか、どんどんスピードを上げていく。
ユーリが快楽の逃がし場所を求め腰を逃がそうとするのを、末っ子が気付き、体を抑え、そして胸にある尖ったそれを二つ同時に摘まんだ瞬間。
「んんーーーッ!!」
「…くッ」
ユーリの体が硬直して、その一瞬ユーリの歯が僕のを掠め、僕はユーリの口の中に吐き出していた。
そして、どうやらそれが喉に直撃したらしく、ユーリは盛大に咽て、更に中に入っていた直ぐ下の弟のを締めつけた為、弟も達したのが分かった。
僕と直ぐ下の弟とユーリの荒い息だけがその場で響く。
直ぐ下の弟はユーリを落ち着かせる様にほっぺをぺろっと舐めて、その背中にすりすりと懐くと、「んっ」とユーリの高い声が上がった。
…もう一度はずるいな。
ユーリの脇の下に手を指し込んで持ち上げるとぎゅっと抱きしめる。
少し肌に触れただけなのに震えるユーリを愛おしく思いながら、僕はユーリの体を持ち上げたまま、さっきまで直ぐ下の弟を飲みこんでいた場所に宛がい、一気にユーリを貫いた。
「ああぁっ!?」
さっき一人を飲みこんでいたのにこのきつさ。
危うく挿れただけでイキそうになる。
中は柔らかく、入口はきつく僕を受け入れてくれるそこは最高の快楽を僕に与えてくれる。
「ユーリ…」
ふっと耳に息を吹き込むと、「ゃッ」と小さな声で呟き、僕の肩へと頭を擦りつける。
もう、何度可愛いと思ったか。
それでも言いたくなる位、ユーリは可愛かった。
もう少しユーリが落ち着いてから動こうかな?
思ってユーリをじっと見ていると気付いた。
ユーリの黒くて長い尻尾がふわりふわりと揺れている。
無意識にそれに触れると、電気が走ったみたいに一気にユーリの毛が逆立つ。
「ゃ、しっぽ、やぁっ」
離してくれと、必死に僕の首に抱きつくけれど、その割には凄く中が締まってる。
もしかして、気持ちいいのか?
態と毛を逆立てるようになぞってみると、嫌々とユーリは首を振るが、中は畝って喜んでいる様にしか思えない。
そうか。尻尾が弱いのか。
…一つ悪い考えが浮かんだ。
「ユーリ、尻尾気持ちいい?」
「きもち、よく、にゃ、ぁい…あぅッ」
「そっか。気持ちいいんだ。じゃあ、もっと気持ち良くなろうね」
尻尾の先をユーリの射精を知らないそこへと擦りつける。
多分、発情期が来たって事は、もう、射精できる筈だよね。
わざと、ユーリを煽る様に尻尾をそれに巻きつける様にして擦り、同時に中を突き上げる。
「ッ!?、やだッ、な、に、や、ぁっ!」
焦るユーリの額にキスを落とし、にっこりと笑うけれど、動きは止めない。
擦る尻尾が段々湿ってくる。
うん。大丈夫そうだ。
「にゃ、にッ、ンッ、で、るぅッ」
ユーリが僕の手を払いのけようとするけれど、力の入っていない手でかりかりされても痛くも痒くも無い。
そのまま、中へ中へと突き上げて、ユーリのそれを擦り上げて。
襲い来る快楽に口を閉じる事もままならないユーリを更に追い上げて、ユーリは初めて、男なら誰しも吐き出す白濁を放った。
射精の時の締め付けで、僕もユーリの中へと吐き出す。
気持ち良かった。
けれど、それよりも、とユーリの尻尾を確認するとしっかりとユーリの放ったもので濡れている。
尻尾をそっと掴みユーリの僕を受け入れてくれている所へ移動させると、入っている入口に擦りつける。
初めての射精で疲れきっているユーリは僕の胸に体を預けたまま、荒い息を吐いて気付いていない。
…尻尾意外と細いし、指二本分くらいかな?
なら、大丈夫だろう。
ユーリを少しだけ持ち上げ中から引き抜くと、少しだけで来た隙間に尻尾を宛がい、僕は自分のと二つくっつけて掴み、また一気にユーリの中へと入り込んだ。
「―――っ!?」
流石に太かったのか、ユーリが目を見開き僕の肩へと爪を立てた。
僕のよりも長さがあるんだから、とそのままどんどんユーリの尻尾を中へと押し込み、その湿っても触り心地のいいユーリの尻尾の感触と入口の締め付けで、快楽で溶けてしまいそうだ。
「ゃらぁッ…、ぬい、…ぬいて…、ふれぇ、ん…」
「ユーリの尻尾だろう?自由自在に動くんだから、自分で抜いてみたらいい。ほら、僕は動かないでいてあげるから」
宣言通り動きを止める。
すると、ユーリがおずおずと僕から体を離し、尻尾に意識を集中させる。
少しずつ少しずつ動かしているのが伝わって、煽られる。
…でも、そんな簡単に出させるつもりはなかった。
目の前にある乳首をぺろりと舐める。
「ひあッ!?」
「…どうしたの?ユーリ。抜きたいんだろう?ほら、続けて」
そう言いながらも、僕はユーリの乳首を弄り、舌で押しつぶし、吸い上げる。
「ゃッ、おっ、ぱい、やぁっ」
余りに色んな快感が混ざり、ユーリは少し怖かったのかもしれない。
手を後ろに回して、そのまま尻尾を掴み抜こうとした。
けれど、ユーリは忘れていたようだ。
「…ねぇ、ユーリ?」
「僕達は気持ち良くしてくれないの?」
「ぇ…?」
両サイドから弟たちが、直ぐ下の弟は人型に既に戻ってまで近寄って、ユーリの手に自分のソレを握らせた。
「兄さんばっかり狡いよ」
「皆で一緒に気持ち良くなろう?」
ユーリの手を重ねて自分のを扱く。
こうしてユーリの両手は塞がれた。
ユーリは必死に頭を振る。もう無理だと、もう許してと泣く。
でも、止めれない。
中で動くユーリの尻尾が抜ける前にもう一度入れ込み、僕はユーリを動かし始める。
「やっ、うご、かない、ってぇ…ん、んんッ」
「うん。僕は動いてないよ。ユーリが動いているんだから」
「やあああぁっ!」
もう知り尽くしているユーリの感じる所を集中的に狙い、溢れる快楽に身を任せ、僕は再びユーリの中で達し、ユーリもまた射精し、思わず握ってしまった刺激で弟たちも達し、全員が果てた。
くったりしているユーリを抱きしめ、そのまま後ろへと寝転がると胸の上に頭を置いているユーリの黒髪をゆっくりと撫でる。
すると、末っ子がユーリの背後に回った。
背骨を辿る様にそっと撫でるとユーリの白い双球に辿り着く。
そのまま、それを左右に押し広げると、そこへ熱い何かが当たった。
そして…。
「うあああああっ!?」
ユーリの背が仰け反る。
さっきまでの太さに比べると桁違いのが入り込み、ましてや僕のが既に中にある状態で入っているのだ。
「…ユーリ、すご、ぃ、きつい…」
末っ子が言う通り実際きつい。
だが、その分気持ち良さも上乗せされている。
「…ユーリ、こっちも」
必死に呼吸をしようとしているユーリの口へ直ぐ下の弟の物が入り込む。
「んんッ、んんんーッ!!」
末っ子がユーリの体を支え、僕がユーリの体を煽り、直ぐ下の弟が頭を何度も撫でる。
少しのタッチでも体を震わせ、締めつけるのに僕達は耐え切れず動き出す。
ユーリの苦しそうな声が聞こえても止まる事が出来なくて…。
でもその声も途中から、艶の入った声に変わって…、気付けば全員ユーリの中へと放っていた。
しかし、ユーリは初めてで、流石にもう出ないらしく、ただ体を震わせ…どうやら出さずにイってしまったようだ。
その姿をみて、僕達はまた欲情する。
そのまま僕達は、何度も何度もユーリの中で放ち、欲が満ちるまでユーリを求めた。