金のユーリ?銀のユーリ?それとも…?(再々)





多分…昔。ある所に限界が来た青年がいました。
金の髪の青年は、剣を携えユーリを返さなければ泉の精達と一戦する覚悟で森の中の泉の前に立っていました。
そして、青年は泉の水面に持っていた剣を投げつけました。青年はもうヤケクソでした。
しかし、投げつけた筈の剣は勢い良く水面から飛び跳ね戻ってきました。

「…危ないな」

投げつけた本人がソレを言うか。
なぁーんて言われる事もなく、フレンは剣をキャッチしました。
すると、いつものように泉が光り輝いて、素晴らしいスタイルの青い髪で触覚のあるクリティア族の女性が現れました。

「あ〜ら?恐い顔。どうかしたのかしら?」
「ユーリを返してくれないか?」

フレンはもう、泉の精に名を問う余裕もありませんでした。

「ユーリが欲しいの?」
「はいっ」
「そう。じゃあ、今探してくるわね?」
「お願いします。そして出来れば三択とか止めて僕が失ったユーリを返してください」
「あら。それは駄目よ」
「何故っ!?」
「だって、そうゆう決まりなんですもの。私達の掟でそうなっているの」

女性は、華麗に笑いながら泉へと潜りました。
そして、戻って来た時後ろに3人ユーリを連れていました。

「…聞いていいですか?」
「何かしら?」
「この3人の違う点は…?」
「そうね。例えて言うなら」

女性はフレンの横に立ち、一人目のユーリを指差しました。

「一人目は、『少しHなユーリ』」
『おい、ジュディっ』

一人目のユーリの顔は真っ赤です。

「二人目は、『誘い受けなユーリ』」
『誘い受けって言うなっ!!』

二人目のユーリは頭をポリポリと掻き、下を向きました。

「三人目は、『色んな人に調教されたユーリ』」
『ジュディっ、フレンには内緒って言っただろーがっ!!』

三人目のユーリはジュディスに向かって怒りました。
フレンは悩みました。

(…とりあえず、三番は却下。…でも、僕のユーリだとしたら…足腰立たない位、犯し倒して監禁しよう…。それより、他の二人はちょっと判断し辛いな。以前はこれで痛い目をみたし…)

フレンはジュディスに言いました。

「彼等三人に触れていいですか?」
「えぇ、どうぞ。ご自由に」

ユーリ達は驚き逃走を計ろうとしましたが、順番に捕まってしまいます。
まずは、三番目のユーリが捕まり、フレンの腕の中に納まりました。
このユーリは、嫌がる所か自分から首に手を回して唇を重ねてきました。
フレンは思いました。

(…彼は間違いなく違う)

次にフレンは、一番目のユーリを捕まえて今度は逃げるユーリに自分から唇を重ねました。

「んっ…ふ……」

遠慮も無く、フレンはユーリと唇を交わしました。

(……。確かに感じは僕のユーリに近いけれど…違う)

フレンが唇を放した頃には、一番目のユーリはメロメロでした。
最後に二番目のユーリを捕まえました。

「は、放せっ」
「ユーリ」

フレンは問答無用で唇を重ねました。

「んんっ…」

ユーリが抵抗します。
少し力を弛め、唇を少し離しました。

「フレン、おまっ、人前でするなって何度言えば分かる、んーっ!!」

フレンは確信しました。

(この抵抗の仕方。この可愛さ。この体の線の細さ。そして、このキスの甘さ…。間違いないっ!!)

とっても変態な…もとい。恐い判断の仕方でしたが、フレンの判断は正しかったのです。

「僕のユーリは二番目のユーリですっ!!」
「正解よ。残念。それじゃあ、ユーリ。また、会いに行くわね。あと、獣には気をつけてね」
「じゅ、ジュディっ、おまっ」
「ふふっ。さよなら」

ユーリは頷くのを確認するとジュディスは帰って行きました。
残されたフレンはユーリに微笑み、きつく抱き締めました。

「ユーリ…。お帰り」
「お、おう…。ただいま…。って違うっ!!フレン、お前人前でキスすんなって言ってんだろーっ!!」

ユーリは怒りましたが、フレンはちっとも気にしませんでした。
そのまま、泉にまた落ちないように細心の注意を払いながら、ユーリを押し倒しました。

「ちょ、ちょっと待てっ!!フレンっ!!」
「待てないっ。もう、一ヶ月も強制禁欲させられたんだっ!!我慢できるわけ無いだろっ!!」
「なんだその自分勝手な理由はっ!?」
「そもそも、誘い受けなユーリってなんだいっ!?君、誰かを誘っていたのかっ!?」
「んな訳ねーだろっ!?」
「それを確かめる意味もあるんだっ。だから、大人しく抱かれろっ!!」
「意味わかんねーしっ、んんっ!?」

フレンはユーリを心行くまで味わいましたとさ。
めでたし、めでたし。

……酷い目にあったぜ…。(ユーリ談)