君とお前と歩む為に。12.5
「ちょっ、フレンっ!?待てって」
「待たない。僕はもうあんな後悔も恐怖も味わいたくないっ」
抵抗するユーリの手をベットに縫い付けるように押さえつけた。
作戦の結構は明日。
それまでは各々体を休めようって事になって、他の皆は甲板で話している。
本当は僕達もさっきまで混ざって話していたんだけど、ジュディスとレイヴンさんが気を利かせて二人の時間をくれた。
だから、その折角のチャンスを逃すつもりは無い。
二人で船室の一番奥にある鍵のかかる寝室に入ると、鍵を閉めてユーリをベットに押し倒した。
きょとんとした何が起こるか理解していないユーリを抱き締め耳元で囁いた。
「ユーリを感じたい。ちゃんと生きているって確証が欲しい」
ユーリが理解して何か言う前に唇を重ね言葉を奪い取る。
「んっ……ふっ……」
ユーリのちょっと乾いた唇を舌でなぞる。すると文句を言う為なのか何なのか分からないけれど、小さく開いた唇の中へこれ幸いと舌を入れ込みユーリの舌に軽く絡めた。ビクリと驚いたように肩を震わせた。そんなユーリが愛おしくて口付けを深くする。絡められた舌に驚いて逃げようと引っ込めるのを追いかけ更に深く絡ませる。しばらくユーリとのキスを堪能しているといい加減苦しくなったのか、僕の胸を押し返し抵抗してきた。それでも満足が行くまでキスをしてゆっくり唇を離すと、まるで走った後の様に必死に空気を吸い込むユーリの瞳は潤んでいた。ほんのりと赤く染まったユーリの顔が僕を煽る。衝動に駆られるまま、ユーリの帯を解きいつも開いている胸元へと手を差し入れた。そこで漸く僕のしようとしている事に気付き僕の手を止めた。そこで、冒頭に戻るのだ。
「フレン…」
「ユーリ…、ごめん。今から君を抱く。どんなに嫌がっても止めないから…。だから、先に謝っとく。ごめんね?」
「なっ!?…冗談、だろ?何時あいつ等が来るか分かんねぇんだぞっ?」
「うん。でも、抱きたい」
「フレンっ」
静止の声を聞き入れるつもりは、もう無かった。
もう一度、ユーリの唇へとキスを落とす。今回は待つ事もせずユーリの唇を舌で開き中へ舌を入れ、歯列の裏をなぞる様に舐めるとユーリの体がビクリと震えた。このままキスの方へ意識を持っていかれるといい。そう思ってキスを深くしつつユーリの手を一つに纏め上げ、片手で押さえつけると肌蹴た服の隙間から再び手を差し入れ隠れていた胸の突起に触れた。ユーリがここに弱い事を僕は幼い時からもう知っている。幼い時お風呂場でふざけていた時、いつもここに触れると直ぐに怒られた。でも、今は…。
「ユーリはここが弱いんだよね…」
「あっ……フレ、ン……やめっ…」
「止めない。絶対に」
くすぐったいのか、体を捩る様に僕の手から逃げようとするユーリにキスをする。頬に、首筋に、肩に…そして胸に。胸の突起を軽く唇で食み舌で転がすように嬲る。反対も指で擦り摘む。ユーリが僕の手を感じて、そして僕以外を感じられないように…。体の全部の感覚が僕にだけ向けられるように…。そっと、下肢に手をやるとユーリのそれはしっかりと反応していた。それが堪らなく嬉しくて更に僕の理性を焼き切っていく。もう一度意識を剃らす為にキスをしてズボンを下着ごと脱がした。流石に恥ずかしいようで、ベットの上をずり上がり僕の手から逃れようと動く。だけど、逃がさないから。押さえつけていた手を放し腰を引き寄せ、ユーリのモノに触れた。
「フレンっ、待っ…」
「嫌だ」
「くっ……」
数回擦るだけでユーリのモノから先走りが溢れてくる。体を動かし、ペロッと舐めるとユーリから小さな声が漏れた。やっぱり逃げようとする体を押さえつけユーリのを口に含み吸い上げる。それだけでユーリの体からは力が抜け僕のされるがままだ。一度イかせておこうと、集中的にそこを弄る。するとユーリが僕の頭を掴み離そうとしてきた。
…でも、駄目。止めないよ。
「フレ…っ、無、…理っ……もっ、…無理、…だっ……放せっ」
「いいよ。出して」
追い上げをかけると、ユーリの体が大きく震え僕の口の中に飛び散った。ユーリの…そう思うだけで嬉しくてそれを飲み込んだ。そんな僕の下でユーリは真っ赤顔をして僕を睨みつけた。本当に可愛いんだから…。
「信じらんねぇ…飲むか、普通…」
「ユーリのだから、美味しいよ?」
「……バカが」
馬鹿でも何でもいい。僕はユーリが好きなんだから。だから…。
ユーリの足を大きく開くとその奥まった所にある蕾に触れた。そして、なぞる様にゆっくりと中に指を差し込む。いつも排泄する所に入り込む感覚が気持ち悪いのかユーリが顔を顰める。けど、痛くはないようだ。手がユーリので濡れていたからかもしれない。ならば、と指を更に奥に入れ込み軽く動かす。ユーリの中はきつくて熱くて…。早く中に入りたい。気持ちだけが先走る。でも、傷つけたくは無い。なるべく傷つけないように、でも早く慣らそうと指を増やしていく。三本指が入った頃には反抗する気力が消えたのか、ぐったりと僕に体を預けていた。今なら入れる…?指を抜き取り自分のを取り出すとユーリの蕾ヘ宛がう。はっとしたユーリが僕を見て、顔を左右に振った。ごめんね…、ユーリ…。罪悪感はあれど、僕は…。ぐっとユーリの腰を抑え、中に押し入れた。
「ばっ、やめっ、……ぅああああぁぁぁっ!!」
「……くっ、……ユーリっ……」
「痛っ、てぇ、よっ……バカっ……」
ユーリの瞳に涙が浮かび、頬を伝う。嫌々と頭を振り押しやる手を自分の背に回しユーリを抱き締め、腰を掴み中へ全て押し込む。痛みに喘ぎ必死に逃げようとする。しかしそれを許す気は無い。…ユーリの中は最高に気持ちが良かった。挿入しただけなのにイってしまいそうな程に…。けれど慣れない所へ無理矢理押し込まれたユーリは凄く苦しそうで。当たり前なのだけれど、でも…。ぐっと奥へと腰を穿つ。
「ユーリの中、熱くて、きつくて、……凄く、気持ちいい…」
ユーリが痛みで苦しんでいるのに、僕はただユーリが欲しくて…。ユーリと一つになれた事が嬉しくて…。何だか視界が滲んで来る。
「…痛く、て、泣きたいのは俺だってのに…なんで、お前が泣いてんだ…」
背に回したはずの手がそっと僕の両頬を包んだ。その優しい温もりが、暖かさが………僕を癒してくれる。ユーリの指が僕の涙を拭った
。
「ほんっと、お前は昔から変わらねぇな…。その何にでも体当たりな所も、俺への執着心も…」
「……うん。僕は君がいないと生きていられないんだ…。だから…」
「……バカ。………本当にバカだな……」
「ユーリ…」
ユーリが再び僕の背中に腕を回しきつく抱き締めてくれる。
「………動けよっ……俺をお前のモノに…。生きているって、感じたいんだろっ?……フレン……」
「ユーリ……うんっ…」
嬉しかった。ユーリが受け入れてくれた事が…。何より、ユーリが生きてここにいると言う事実が心の底から嬉しくて、僕は腕の中にいるユーリをユーリの意識が失うまで求め続けた。



